JALとANAのCA年収・待遇を比較|約80万円の差はなぜ?長く働けるのはどちら?

CA

「JALとANA、
CAとして働くなら、どちらがいいの?」

客室乗務員を目指している方なら
一度は気になる疑問ではないでしょうか。

2026年、この疑問をさらに
興味深いものにする数字が注目されています。

ANAとJALの平均年間給与に
約78万円の差があるのです。

2026年3月末時点の開示資料の比較では
ANA側のCA関連3社の平均年間給与は
710万8,000円
一方、JALは632万7,000円

単純計算すると、その差は約78万円です。

ならANAのCAのほうが待遇がいいのでは?

そう思うかもしれません。

ところが、実際に新卒採用の条件を比較すると
意外なことが分かります。

新卒時の給与は、JALがわずかに上回るのです。

さらに両社を詳しく見ていくと
給与だけでは見えてこない違いがあります。

特に注目したいのが
30代、40代になってからの働き方です。

CAという仕事を「憧れの職業」としてではなく
20年、30年続けるキャリアとして考えると
JALとANAの違いが少しずつ見えてきます。

この記事では、2026年の公開情報をもとに、
JALとANAのCAの年収・給与・手当・休日・福利厚生、そして長期的なキャリア形成まで比較してみます。


JALとANA、CAの待遇はどちらが上?

退職代行を使うと決め、法的に安全な選択肢を整理するためにノートに書き出す女性

最初に、結論を整理しておきましょう。

比較項目ANAJAL
平均年間給与710.8万円632.7万円
新卒時の給与約23.3万円+変動手当約23.3万円+乗務手当
想定乗務手当等約5万円/月※80時間乗務想定約5.6万円/月※70時間乗務
年間休日126日123暦日(原則)
30歳以降の短日数勤務約9割勤務の選択肢
40歳以降の短日数勤務約5割・7割勤務の選択肢
育児・介護などの支援ありあり
社宅・寮などありあり

※給与・手当・制度は各社が公開している採用情報等に基づくものです。条件や勤務実績によって異なります。

「平均年収ならANA」

「新卒時の給与はJALがほぼ互角
むしろわずかに上」

「休日はANAがやや多い」

「長期的な働き方では
ANAの短日数就労制度が特徴的」

というのが、現時点での大まかな比較です。

ただし、これだけで「ANAの勝ち」
と結論づけるのは早すぎます。

ここから、その理由を見ていきましょう。


ANAのCAはJALより約78万円年収が高い?

今回、注目されているのが平均年間給与です。

2026年の開示資料をもとにした比較では

ANA

710万8,000円

JAL

632万7,000円

となっています。

差は約78万1,000円。

月額に単純換算すると約6万5,000円です。

これだけを見ると、かなり大きな差に感じます。

しかし、ここで注意したいのが
「平均年間給与」という数字の意味です。

これは新卒CAの給与を比較した数字ではありません。

平均年齢、勤続年数、役職者の割合、賞与、各種手当、勤務実績など、多くの要素が含まれています。

したがって

ANAのCAはJALのCAより年間78万円給料が高い

と単純に考えるのは適切ではありません。

正確には

2026年3月末時点の開示資料をもとにした平均年間給与では、ANA側がJALを約78万円上回っている

ということです。

この違いは、CAを目指す方にとって非常に重要です。


新卒CAの給与はどちらが高い?

ここが、今回の比較で最も面白いところです。

平均年収ではANAが大きく上回っているのに
新卒採用条件を見ると話が変わります。

ANAの新卒CA

空港エプロンに駐機するANAの旅客機。機材更新の遅れが航空会社の運航現場に与える影響を示す風景

ANAの客室乗務職は
大卒・高専専攻科卒の場合

基本給20万2,901円+職務調整手当3万円
23万2,901円

さらに、乗務時間・勤務時間・土日祝日勤務などに応じた変動手当が支給されます。

80時間乗務を想定した場合
変動手当は月約5万円とされています。

したがって、単純計算では

約28万2,901円+その他の条件による手当

という水準になります。


JALの新卒CA

JALの客室乗務職は

基本給23万3,000円

に加えて、乗務時間70時間/月の場合

乗務手当約5万6,000円

とされています。

単純計算すると

約28万9,000円

つまり意外にも

新卒時の公表条件だけを見ると
JALがわずかに上回ります。

「平均年収はANAのほうが約78万円高い」
という話だけを聞いていると
これは少し意外な結果ではないでしょうか。


なぜ平均年収ではANAが高くなるのか?

では、なぜ新卒時の給与に大きな差がないのに
平均給与では約78万円もの差が生じるのでしょうか。

ここには、CAという職業ならではの事情があります。

平均年間給与は

  • 勤続年数
  • 平均年齢
  • 役職
  • 賞与
  • 乗務時間
  • 各種手当
  • 人員構成

などによって大きく変わります。

特に航空会社の場合
CAは経験年数によって乗務する便や役割も変化します。

そのため

「初任給が高い会社=平均年収が高い会社」

とは限りません。

今回の約78万円という差も
単純な「基本給の差」と考えるべきではないでしょう。

むしろ興味深いのは

入社時にはほぼ互角なのに
長いキャリアを経た平均では差が生じている

ということです。


年間休日はANAがやや多い

休日も比較してみましょう。

ANAの年間休日は

126日

一方、JALは

123暦日(原則)

とされています。

数字だけならANAが3日多いことになります。

ただし、CAの仕事は
一般的なオフィスワーカーとは違います。

土日が休みとは限りません。

早朝便もあれば、深夜にかかる勤務もあります。

国際線では長時間のフライトや時差もあります。

「年間休日が3日多い」という数字だけで
ANAのほうが圧倒的に働きやすいと
判断することはできません。

それでも、長く働くことを考えれば
こうした数字も重要な比較材料です。


給与以上に重要なのが「30代・40代」

空港ラウンジでノートパソコンを閉じ、自分の判断に静かに向き合うビジネスウーマン

ここからが、CAを目指す方にとって
特に重要なポイントです。

CAという仕事を20代だけとして考えるなら
初任給や乗務手当が重要になります。

しかし
30代、40代になってもCAを続けたい
と考えるなら、見るべきものが変わります。

結婚
出産
育児
家族の転勤
親の介護
自分自身のライフスタイルの変化…

20代から40代までの約20年間には
人生の大きな変化がいくつも起こる可能性があります。

だからこそ「仕事を続けるか、辞めるか」
の二択にならない制度が重要になります。


ANAには「短日数就労選択制度」がある

ANAの制度で特に注目したいのが

短日数就労選択制度です。

客室乗務職の場合

30歳から勤務日数を約9割にする

という選択肢があります。

さらに

40歳からは勤務日数を約5割または約7割にする

という制度もあります。

これは、かなり特徴的な仕組みです。

例えば

「子育てをしながらCAを続けたい」

「家庭との時間を増やしたい」

「40代になったら少し仕事量を減らしたい」

という人でも
CAというキャリアを完全に手放さずに
働き続ける選択肢があります。

もちろん
勤務日数を減らせば給与などにも影響します。

それでも「退職する」か「フルに働くか」
二択ではないことに、大きな意味があります。


JALにも長く働くための制度はある

ここは公平に見ておく必要があります。

JALにも、産前・育児休職、介護休職、
配偶者の転勤に同行するための休職制度など
ライフステージの変化に対応する制度があります。

また

  • 社宅・寮
  • 企業年金
  • 退職金
  • 社員優待搭乗

など、航空会社ならではの福利厚生も用意されています。

「ANAには長期就業制度があり、JALにはない」

という単純な比較ではありません。

両社とも、CAが長く働くための環境を整えています。

そのうえで、ANAは特に

年齢に応じて勤務量そのものを調整する仕組みが明確

という点が特徴と言えるでしょう。


なぜ「ANAは若いCAが多く、JALはベテランが多い」と感じるのか?

実際に両社の飛行機を利用していると
感じることがあります。

あくまで個人的な印象ではありますが、

ANAでは若いCAが多く
JALでは経験を積んだCAが多いように感じる。

そんな印象を持つ方もいるのではないでしょうか。

もちろん
これは便や乗務員の構成によって大きく変わります。

「ANAのCAは若い」
「JALのCAはベテラン」
と一括りにすることはできません。

ただ、ここには
一つ考えておきたいことがあります。

「若いCAが多いこと」と
「CAとして長く働けること」は同じではない

ということです。


「若い会社」と「長く働ける会社」は別物

例えば、ある航空会社に
若いCAがたくさんいるとします。

それだけを見ると

「若い人に人気がある」

「採用が活発だ」

と考えることができます。

一方で

「その人たちが10年後、
20年後もCAとして残っているのか」

という視点も必要です。

反対に、ベテランCAが多い会社であれば

経験を積んだCAが長く働き続けられる環境がある

可能性があります。

もちろん、年齢構成だけから離職率や
働きやすさを判断することはできません。

しかし、CAを職業として選ぶなら

「若いCAが多いか」ではなく
「自分がベテランCAになるまで働けるか」

という視点は非常に重要です。


CAのキャリアは「22歳から40代まで」で考えたい

CA志望者が航空会社を選ぶとき
どうしても

「初任給はいくら?」

「CAになったら年収はいくら?」

というところに目が向きます。

もちろん、それも重要です。

しかし、本当に考えてほしいのは

「この会社で20年間働いたら
自分はどうなっているだろう?」

ということです。

22歳で入社すれば、30歳まで約8年。

40歳までは約18年あります。

その間に、仕事だけでなく人生も変化します。

結婚するかもしれません。

子どもを持つかもしれません。

家族の事情で引っ越すことになるかもしれません。

親の介護が必要になるかもしれません。

だからこそ

「20代の今に働きやすい会社」ではなく
「40代の自分にとっても働き続けやすい会社」

という視点が大切なのです。


JALとANA、結局どちらを選べばいい?

ここまで見てくると
単純に「こちらが上」とは言えません。

年収なら?

2026年3月末時点の開示資料をもとにした平均年間給与では、ANAが約78万円高いです。

新卒時の給与なら?

2027年度の公表条件では、JALがわずかに上回る水準です。

休日なら?

公表されている年間休日は、ANAが126日、JALが123暦日です。

30代・40代以降の働き方なら?

ANAには、30歳から約9割、40歳から約5割・7割の勤務日数を選択できる制度があります。

福利厚生なら?

両社とも育児・介護などの制度を整備しており、航空会社ならではの福利厚生も用意されています。

つまり「ANAのほうがすべての面で優れている」わけではありません。

むしろ両社には、それぞれ違った特徴があります。


CAを目指すなら「年収」だけで会社を選ばない

今回話題になった約80万円という数字は
確かにインパクトがあります。

しかし、CAを目指す方にとって
それだけを見て会社を決めるのは少し危険です。

大切なのは

基本給
乗務手当
休日
福利厚生
育児支援
勤務制度
キャリアパス

そして

「何歳までCAを続けたいのか」

例えば20代で

「できるだけ多く飛びたい」

という人と

「結婚・出産後もCAを続けたい」

という人では
理想とする会社は違ってくるかもしれません。

また

「将来は管理職を目指したい」

「できるだけ長く現場にいたい」

という人でも、会社選びの基準は変わります。


20年後の自分を想像して会社を選ぶ

JALとANA。

どちらも日本を代表する航空会社です。

そして、どちらにも魅力があります。

だからこそ

「どちらの会社が上か?」

という視点だけではなく

「自分はどちらの会社で
どんなCA人生を送りたいのか?」

と考えてみてください。

20代では、制服を着て空を飛ぶこと
そのものが大きな夢かもしれません。

しかし、その先には30代
40代という長いキャリアがあります。

働き方も、生活も
価値観も変わっていくでしょう。

そのときに

「この会社なら
仕事を辞めずに働き方を変えられる」

と思えることは、給与の数万円の差以上に
大きな意味を持つかもしれません。


まとめ|JALとANA、CAとして大切なのは「最初」より「その先」

今回の比較をまとめると

平均年間給与ではANAがJALを約78万円上回っています。

しかし、新卒時の給与は大きく変わらず
公表条件ではJALがわずかに高い水準です。

一方、ANAには30代・40代以降の勤務日数を
調整できる特徴的な制度があります。

JALにも育児や介護など
長期的に働くための制度があります。

つまり、JALとANAのCA待遇を比較するとき

「どちらが給料が高いか?」

だけでは、本当の違いは見えてきません。

大切なのは

「自分が20代から40代まで
どのようにCAとして働きたいのか」

CAという仕事は
決して20代だけの仕事ではありません。

経験を積み、後輩を育て
さまざまな人生経験を重ねたCAだからこそ
出せる魅力もあります。

だからこそ、これからCAを目指す皆さんには

「この会社に入れるか」だけではなく
「この会社で長く働けるか」まで考えて企業を選んでほしい。

それが、JALとANAを比較するときに最も大切な視点なのではないでしょうか。

タイトルとURLをコピーしました