「パイロットって、遊んでいそう。」
制服。
空港。
非日常の世界。
そうしたイメージから、
モテそう、華やか、自由そう
そんな言葉が並びます。
けれど、現実はその逆に近い。
飲酒は“自由”ではない
会社ごとに規程は違いますが、
ひとつの目安は
乗務の半日前にはアルコールが体内に残っていないこと。
早朝フライトなら、前夜は早く眠る。
遅い時間の飲み会は、
現実的ではありません。
これはストイックさを誇る話ではなく、
安全運航の前提です。
命を預かる職業は、
選択の基準が違う。
睡眠は絶対条件
乗務中に眠気を感じることは、許されません。
しかも勤務時間帯は一定ではない。
早朝3時起床の日。
深夜帰宅の日。
時差をまたぐフライト。
この不規則さの中で、
体調を崩さず、集中力を保ち続ける。
だから睡眠は、
「できれば取る」ものではなく、
必ず確保するもの。
ここを軽く扱う人は、
長く続かない。
体調管理は努力ではなく責任
あまり語られませんが、
航空身体検査に通過できなければ、
仕事は続けられません。
体重管理。
健康状態。
血圧や視力。
体調を崩さないこと。
崩しても早く回復すること。
これは自己管理というより、
責任の一部です。
だから“適当な生活”は、
現実的に成立しません。
休みの日も、準備は続く
誤解されやすいのがここです。
パイロットは、休みの日も勉強を続けます。
機材の理解。
手順の復習。
法規の確認。
昇格への準備。
訓練や審査前だけではありません。
飛ばない日も、飛ぶための準備をしている。
この職業は、
継続でしか成り立たない。
アスリートに近いと言われる理由が、ここにあります。
なぜ“遊んでいる”と思われるのか
外から見えるのは、
非日常の空間。
しかし内側は、
極めて現実的で、
極めて地道。
華やかさよりも、安定。
刺激よりも、継続。
派手な夜よりも、早い就寝。
そこにあるのは、
責任感です。
モテそうという幻想
確かに、職業イメージだけで見れば
魅力的に映るかもしれません。
けれど、
長く続く関係を築く人は、
派手さではなく安心を選ぶ傾向があります。
感情の浮き沈みよりも、
日常の安定。
仕事を理解し、
誇りに思ってくれる存在。
それは、想像以上に大きい。
本音を言えば
そこに救われる瞬間があります。

やや厳しい現実
華やかさに惹かれて近づくと、
ギャップに戸惑うかもしれません。
不規則な生活。
勉強が続く日々。
節目ごとの緊張。
それを理解できないと、
関係は疲れていきます。
けれど、
この現実を知ったうえで選ぶなら、
不安は減ります。
誤解が減るからです。
誤解の先にあるもの
パイロットは遊んでいるのか。
答えは、想像よりずっと真面目です。
華やかに見える世界の裏で、
日々、体調を整え、学び続けている。
その現実を知ったとき、
印象は変わります。
派手さではなく、責任。
刺激ではなく、継続。
それを尊重できたとき、
関係は不安から信頼へと変わる。
次章では、
その信頼が試される「結婚のタイミング」について触れます。

