Beyond the Horizonに
「パイロット訓練生
と付き合っているのですが不安です」
というメッセージをいただきました。
パイロット訓練生の恋人という立場は、
将来や結婚が見えにくく、
不安を感じることもあると思います。
恋愛に正解はありません。
そこで、現役パイロットの立場から見て
大体こんな流れです
という事をお伝えしてみたいと思います。
訓練生の恋人が不安になる理由
パイロット訓練生との恋愛では、
・連絡が減る
・将来が見えない
・結婚のタイミングが分からない
といった不安を感じる人が少なくありません。
これは決して珍しいことではなく、
訓練という特殊な環境
が影響していることが多いのです。
まずは、パイロットになるまでの流れを
簡単に整理してみます。
パイロットになるまで

パイロットにはいくつかのルートがあります。
代表的なのは
・航空大学校(航大)出身
・航空会社の自社養成
といったルートです。
どちらの場合でも入社して
すぐに飛行機に乗るわけではありません。
多くの航空会社では、入社後しばらくの間
地上研修の期間があります。
会社によって異なりますが、
2年前後というケースが多いでしょう。
この期間、訓練生は
・空港の旅客業務
・運航スケジュール関連
・整備関連部署
などに配属され、会社の仕事を学びながら
訓練の順番を待つことになります。
訓練開始後 生活は変わる

順番が来ると、
パイロットとしての訓練が始まります。
持っているライセンスの段階に合わせて
・日本での座学
・海外での飛行訓練
・基礎技能の習得
といった課程を進んでいきます。
そして最終的に
ボーイングやエアバスといった
実用機課程
へ進むことになります。
訓練は「失敗できない」世界
パイロットの審査は、
何度でも挑戦できるものではありません。
失敗は一度までです。
つまり審査に通らなければ、
パイロットの道が閉ざされてしまいます。
自社養成パイロットの場合、
100倍を超える倍率を突破して入社した人でも
訓練でフェイルすることがあります。
そのため、この時期の訓練生は
同期と協力しながら必死に勉強を続けます。
同年代より余裕のない時期
社会人として数年が経つ頃、
多くの人は仕事に慣れ、余裕が出てきます。
しかしパイロット訓練生は全く違います。
同年代の人たちが
生活のリズムを整えていく時期に、
訓練を最優先にしなければならない
という時間を過ごしています。
訓練生との恋愛の現実

この時期に恋愛をどう続けるかは、
もちろん人それぞれです。
ただ、もし恋人として
乗員としてのキャリアを応援するのであれば、
静かに支える時間が必要になることが多い
というのが現実だと思います。
それも数カ月ではなく
3、4年という単位になることもあります。
訓練は終わらない
ようやくパイロットとして乗務が始まっても、
訓練や審査は終わりません。
この仕事を続けていく限り、
・定期審査
・機種移行訓練
・昇格訓練
などが続いていきます。
生活に余裕が出てくる時期もありますし、
多くの人はその生活にも徐々に慣れていきます。
将来が見えないと感じたとき

パイロット訓練生を恋人に持つ方は、
・将来が見えづらい
・結婚が不安
と感じることがあると思います。
ただ、少なくとも一つだけ
知っておいてほしいことがあります。
彼らは遊んでいるわけではありません。
パイロットになるために、
折れそうな心を保ちながら、
ギリギリのところで必死に勉強しています。
そのことを理解した上で、
お互いに支え合える関係であれば、
きっと乗り越えられる時間
になっていくのだと思います。
パイロット人生を共にする
パイロット訓練の期間は、
本人にとっても非常に厳しい時間です。
その時間を理解し、支え合える関係であれば、
その先の人生は
きっと穏やかなものになっていくと思います。
Beyond the Horizonでは、
航空業界の現実を大切にしながら、
恋愛や人生についても
静かに考えていきたいと思っています。
読んでもらいたい書籍があるので、
最後に紹介だけしておきます。
Liam.
